囲碁の世界





たかが白、黒の石並べ、されどその思考の幅と深さは、広く、深く、全く未知の世界です。

コンピュウターソフトで作成された将棋の対局者には数年前からプロでも勝てませんが、

囲碁でも世界最強の韓国のプロ棋士がごく最近負けたことが報道され驚かされましたが

きくところ日本の最高クラスのプロと五部々の世界まできたようです。

十数年前までアマ2〜3段クラス技量ののソフトでまず私でも負けることはありませんでしたがここ数年で

飛躍てきにソフトが向上し、いわゆる本格的な人工頭脳の時代の到来のようです。

ただ、将棋と囲碁を比較すると囲碁はまだまだソフトに完敗ではないようです。

これは、囲碁は初手から十数手までの棋譜で、すでに間違いとはいえない選択肢の手がその手順まで含めると

何十万手もあるという広さと深さの違いではないでしょうか・・・

タイトル戦で、十手目位で5時間以上考えられた武宮九段も理解出来る感じがします。

長時間考えたから最善手が打てるものでもないところが又難しいところです。

プロは、通常の手は、数秒間で何十手先までよめるといわれていますが、

自由思考の相手がいることを考えると全く未知の世界にはいることになるのでしょう。





ただ、相手の打つ一手々の石に、相手が急戦を挑もうとしているのか、ゆっくり打とう

としているのか、自分の形勢をどう判断しているのか、更には昨晩は飲みすぎて

集中力が少し欠けているとか別の次元の心も伝わってくるから面白いものです。

他のプロの世界も同じと思いますが、あるレベルの技量に達すれば

それからは精神力の世界のようです。 私共の趣味の範疇でもゴルフ、マージャン、

囲碁・将棋・・・では熱中すると童心に戻りますのでその人の普段みれない性格が

よくでるものです。  そこが又面白いところですが。





タイトル戦での対局者同士は、盤面に座ると一言も話しませんし、お互い視線も

合わせません。 自分の気持ちを整理し無我の境地にいるのでしょうか、

一旦、対局が始まると全神経を集中して盤面に向かっているその姿勢に感動を受け、

又異常な魅力を感じます。 私は、よく北海道までも対局場へ観戦にでかけます。

プロの戦いを観て強くなろうというより私どもの日常の生活の中では味わえない

この厳しい雰囲気にひたることに快感を感じるからでしょう。
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